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高知県(土佐)の霊場〜修行の道場 |
札番 |
寺院名 |
納経印 |
巡礼情報 |
第
24
番 |
室戸山(むろとざん)
明星院(みょうじょういん)
最御崎寺(ほつみさきじ)
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宗
派 |
真言宗
豊山派 |
開
基 |
空海
(弘法大師) |
創
建 |
(伝)大同2年
(807) |
札所
本尊 |
虚空蔵菩薩 |
御詠歌 |
明星の 出ぬる方の 東寺 暗き迷は などかあらまじ |
本尊真言 |
のうぼう あきゃしゃ きゃらばや おんあり きゃまり ぼり そわか |
室戸岬では東西に対峙している第26番札所の金剛頂寺を西寺(にしでら)と呼ぶのに対し、東寺(ひがしでら)と呼ばれる。近くには日本一の高さの「室戸青年大師像」(高さ21m(台座5m含))や、弘法大師(空海)が住居にしていた洞窟と修行をしたという洞窟の御厨人窟(みくろどう)がある。この洞窟から空と海が見えたことから空海と名乗ったとか。 |
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第
25
番 |
宝珠山(ほうしゅざん)
真言院(しんごんいん)
津照寺(しんしょうじ)
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宗
派 |
真言宗
豊山派 |
開
基 |
空海
(弘法大師) |
創
建 |
(伝)大同2年
(807) |
札所
本尊 |
延命地蔵菩薩 |
御詠歌 |
法の舟 入るか出るか この津寺 迷ふ吾身を のせてたまへや |
通称「津寺」(つでら)と呼ばれている。本堂に向う石段は真直ぐと天に続くようで、また急勾配。そして石段の途中には竜宮城を思わせるような鐘楼門兼仁王門がある。 |
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第
26
番 |
龍頭山(りゅうずざん)
光明院(こうみょういん)
金剛頂寺(こんごうちょうじ)
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薬師如来
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宗
派 |
真言宗
豊山派 |
開
基 |
空海
(弘法大師) |
創
建 |
(伝)大同2年
(807) |
札所
本尊 |
薬師如来 |
御詠歌 |
往生に 望みをかける 極楽は 月のかたむく 西寺のそら |
本尊真言 |
おん ころころ せんだりまとうぎ そわか |
室戸岬では東西に対峙している第24番札所の最御崎寺を東寺と呼ぶのに対し、西寺と呼ばれる。 |
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第
27
番 |
竹林山(ちくりんざん)
地蔵院(じぞういん)
神峯寺(こうのみねじ)
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宗
派 |
真言宗
豊山派 |
開
基 |
行基 |
創
建 |
(伝)天平2年
(730) |
札所
本尊 |
十一面観世音菩薩 |
御詠歌 |
み仏の 恵みの心 神峯 山も誓ひも 高き水音 |
神峯山中腹の標高450メートルに山門、境内が広がる。真っ縦(まったて)と呼ばれる急な山道を登った山上にあり、四国八十八箇所屈指の難所として知られた。明治初年の神仏分離令によって廃寺となり、本尊は金剛頂寺に渡されたが、明治20(1887)年に茨城県の竹林山地蔵院の寺格を移して再興され、昭和に入って神峯寺と称するようになった。 |
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第
28
番 |
法界山(ほうかいざん)
高照院(こうしょういん)
大日寺(だいにちじ)
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大日如来
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宗
派 |
真言宗
智山派 |
開
基 |
行基 |
創
建 |
(伝)天平年間
(729〜749) |
札所
本尊 |
大日如来 |
御詠歌 |
露霜と 罪を照らせる 大日寺 などか歩みを 運ばざらまし |
慶長年間(1592〜1615)から土佐藩の祈願所となり栄えたが、明治に入って神仏分離令によって廃寺となる。その後、明治17年(1884年)再興。首から上の病に霊験ありとされ、平癒を祈る参拝者が跡を絶たない。願いが叶うと穴の開いた石に氏名、年齢、快癒した身体の部位を書き奉納する習わしとなっている。 |
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第
29
番 |
摩尼山(まにざん)
宝蔵院(ほうぞういん)
国分寺(こくぶんじ)
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千手尊
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宗
派 |
真言宗
智山派 |
開
基 |
行基 |
創
建 |
天平勝宝8年
(756)以前 |
札所
本尊 |
千手観世音菩薩 |
御詠歌 |
国を分け 宝を積みて 建つ寺の 末の世までの 利益のこせり |
国分寺周辺は古代から中世まで土佐国の国府の所在地で、「土佐日記」の紀貫之も国司として4年間当地に滞在した。朱塗りの毘沙門堂と落差30メートルの毘沙門の滝がある。重文の本堂、面白いところでは酒断地蔵尊がある。 |
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第
30
番 |
百々山(どどざん)
東明院(とうみょういん)
善楽寺(ぜんらくじ)
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阿弥陀如来
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宗
派 |
真言宗
豊山派 |
開
基 |
空海
(弘法大師) |
創
建 |
(伝)大同5年
(810) |
札所
本尊 |
阿弥陀如来 |
御詠歌 |
人多く 立ち集まれる 一の宮 昔も今も 栄えぬるかな |
土佐一宮(現在の土佐神社)の別当寺として創建。高知城へは約6km、JR高知駅まで約4kmというこの辺り一帯は、往時「神辺郷」といわれ、土佐では最も古くから栄えたところ。明治の神仏分離令で廃止となり、明治9年、札所業務とともに御本尊が安楽寺に移された。昭和4年には善楽寺が復興して、札所の並立状態が続いた。平成6年、安楽寺は30番所奥の院となった。左記のご朱印には、開創霊場善楽寺と本尊奉安安楽寺の印が並んでいる札所並立時のご朱印。 |
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第
31
番 |
五台山(ごだいざん)
金色院(こんじきいん)
竹林寺(ちくりんじ)
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文殊大士
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宗
派 |
真言宗
智山派 |
開
基 |
行基 |
創
建 |
(伝)724年 |
札所
本尊 |
文殊菩薩 |
御詠歌 |
南無文殊 三世の仏の 母と聞く 吾も子心 乳こそほしけれ |
本堂は国の重文。秘仏の本尊は文殊菩薩(2014年開帳)。切戸文殊、安倍文殊とともに日本三文殊の一つに数えられる。文殊菩薩を本尊とするのは本寺だけ。「土佐の高知の播磨屋橋で坊さんかんざし買うを見た…」で有名な「よさこい節」の舞台である。 |
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第
32
番 |
八葉山(はちようざん)
求聞持院(ぐもんじいん)
禅師峰寺(ぜんじぶじ)
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梵字+十一面観音
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宗
派 |
真言宗
豊山派 |
開
基 |
行基 |
創
建 |
(伝)神亀年間
(724〜729) |
札所
本尊 |
十一面観世音菩薩 |
御詠歌 |
静かなる 我がみなもとの 禅師峰寺 浮かぶ心は 法の早船 |
土佐湾の海岸に近い小高い山、とはいっても標高82mほどの峰山の頂上にあることから、地元では「みねんじ」とか「みねでら」「みねじ」と呼ばれ、親しまれている。また、眺望も最高。海上の交通安全を祈願して建立されたということで、海の男たちは「船魂の観音」とも呼んでいる。納経印だが寺号は愛称の峰寺(みねんじ)とある。 |
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第
33
番 |
高福山(こうふくざん)
雪蹊寺(せっけいじ)
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薬師如来
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宗
派 |
臨済宗
妙心寺派 |
開
基 |
空海
(弘法大師) |
創
建 |
天正年間後期
(1573〜1593) |
札所
本尊 |
薬師如来 |
御詠歌 |
旅の道 うえしも今は 高福寺 後のたのしみ 有明の月 |
本尊真言 |
おん ころころ せんだりまとうぎ そわか |
四国八十八ヶ所霊場のうち2ヶ寺しかない臨済宗妙心寺派の寺院である。境内の隅に通夜堂というのがあり、お遍路さんのためにお寺が用意する無料の宿がある。浦戸湾のある種先から長浜へは、無料の県営渡船があり、長浜は高知市内にある唯ひとつの蔵元・酔鯨酒造のお膝元。 |
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第
34
番 |
本尾山(もとおざん)
朱雀院(しゅじゃくいん)
種間寺(たねまじ)
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薬師如来
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宗
派 |
真言宗
豊山派 |
開
基 |
空海
(弘法大師) |
創
建 |
(伝)弘仁年間
(810〜824) |
札所
本尊 |
薬師如来 |
御詠歌 |
世の中に 蒔ける五穀の 種間寺 深き如来の 大悲なりけり |
本尊真言 |
おん ころころ せんだりまとうぎ そわか |
本尊は「安産の薬師さん」で、また、底の抜けた柄杓に人気があり、信者が多い。 |
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第
35
番 |
醫王山(いおうざん)
鏡池院(きょうちいん)
清滝寺(きよたきじ)
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薬師如来
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宗
派 |
真言宗
豊山派 |
開
基 |
行基 |
創
建 |
(伝)養老7年
(723) |
札所
本尊 |
厄除薬師如来:国の重文 |
御詠歌 |
澄む水を 汲むは心の清滝寺 波の花散る 岩の羽衣 |
本尊真言 |
おん ころころ せんだりまとうぎ そわか |
空海(弘法大師)が巡錫、五穀豊穣を祈願して山中で一七日(7日間)の修法を行い、満願の日に金剛杖で前の壇を突くと清水が湧き出て鏡のような池になったことから醫王山鏡池院清瀧寺と改めたという。 |
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第
36
番 |
独鈷山(どっこざん)
伊舎那院(いしゃないん)
青龍寺(しょうりゅうじ)
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波切不動尊
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宗
派 |
真言宗
豊山派 |
開
基 |
空海
(弘法大師) |
創
建 |
正保年間
(1644〜1648) |
札所
本尊 |
波切不動明王 |
御詠歌 |
わずかなる 泉に棲める 青龍は 仏法守護の 誓ひとぞきく |
本尊真言 |
のうまくさんまんだ ばざらだん せんだ まかろしゃだ
そわたや うんたらた かんまん |
波切り不動さんの愛称がある。地元猟師からも信仰されている。遍路するときは、「宇佐の大橋」を渡る。昭和48年に橋が開通するまでは、浦ノ内湾の湾口約400mを船で渡った。山門の先には170段の石段があり、明徳義塾時代の朝青龍が昇り降りして足腰を鍛えたとか。 |
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第
37
番 |
藤井山(ふじいさん)
五智院(ごちいん)
岩本寺(いわもとじ)
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五仏宝殿?
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宗
派 |
真言宗
智山派 |
開
基 |
行基 |
創
建 |
(伝)天平年間
(729〜749) |
札所
本尊 |
不動明王、聖観世音菩薩
阿弥陀如来、薬師如来
地蔵菩薩 |
御詠歌 |
六つのちり 五つの柱 あらわして 深き仁井田の 神のたのしみ |
本尊真言 |
おん あみりた ていぜい からうん/
おん ころころ せんだりまとうぎ そわか/
おん あろりきゃ そわか/
おん かかかびさんまえい そわか/
のうまく さんまんだ ばざらだん せんだ まかろしゃだ
そわたや うんたら たかんまん |
現在地より北西約3kmの付近にある仁井田明神の傍に建立したと伝えられる末寺七ヶ寺をもつ福圓満寺が前身とされる。仁井田明神の別当職(別当寺)であったことから、仁井田寺とも呼ばれていた。明治初期には廃仏毀釈により廃寺となるが、明治22年(1889年)に復興され、現在に至る。昭和58年に建立された本堂拝殿には、全国アマ、プロによる板絵が天井に575枚飾られ、県内外から多数の参拝者が訪れる。境内の中を電車が通る。古刹ながら、宿坊としてユースホステルも備えている。 |
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第
38
番 |
蹉だ山(さださん)
補陀洛院(ふだらくいん)
金剛福寺(こんごうふくじ)
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千手尊
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宗
派 |
真言宗
豊山派 |
開
基 |
空海
(弘法大師) |
創
建 |
(伝)弘仁13年
(822) |
札所
本尊 |
三面千手観世音菩薩 |
御詠歌 |
ふだらくや ここは岬の 船の棹 取るも捨つるも 法のさだやま |
境内には亜熱帯植物が繁っている。足摺岬の遊歩道付近には、ゆるぎ石、亀石、刀の石、亀呼び場、竜橙の松、竜の駒、名号の岩の「弘法大師の七不思議」の伝説が残されている。三十七番札所から80余km、車で約2時間だが、歩いたら約30時間、3泊4日はかかり、四国霊場の札所間では最長距離で、まさに「修行の道場」である。 |
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第
39
番 |
赤亀山(しゃっきざん)
寺山院(てらやまいん)
延光寺(えんこうじ)
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薬師如来
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宗
派 |
真言宗
智山派 |
開
基 |
行基 |
創
建 |
(伝)神亀元年
(724) |
札所
本尊 |
薬師如来 |
御詠歌 |
南無薬師 諸病悉除の 願こめて 詣る我身を 助けましめせ |
本尊真言 |
おん ころころ せんだりまとうぎ そわか |
土佐路の西南端、「修行の道場」最後の霊場。大師が「宝医水」と名づけた「眼洗い井戸」は、眼病にも効くとされ、眼の周りを浸している遍路さんが多い。朱印だが、中央に亀、右上に亀の朱印が押されているが、境内に甲羅に梵鐘を背負った亀が鎮座している。竜宮城から持ち帰ったという鐘は国の重文。 |
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