ビール編(ブラジル)
【ブラジルのビール事情】
2002年のブラジルのビール市場は世界第4位である。温暖な気候に合った軽く、癖のない喉ごしのビールが多い。ブラジルでは、かつてビールを注文すると、「Brahma
ou Antarctica ?」(ブラマとアンタルチカどちらにする?)という決まり文句が返ってきたように、二つの国産メーカーによる強固な寡占体制(1990年にはこの2社で市場の9割近くを占めていた)が続いていた。しかし、1999年にアンタルチカとブラマが合併を発表して翌年に世界4位のビールメーカーAmBev社となり、周辺のラテンアメリカ諸国にも進出しはじめたかと思えば、2004年にはベルギーのインターブリュー社と合併して、生産量で世界一の多国籍ビール企業グループInBevの一員となっている。といっても安泰ではない。
現在、生産量が南米でNo.1は、ノヴァスキン(スキンカリオル社)である。ソフトドリンクメーカー・スキンカリオル社であるが、1989年にビールに参入して急成長している。1982年創業のカイザー社(カナダ・モルソン社はこの会社の買収失敗によりクアーズと合併している)は失速している。
(ノヴァスキン ピルゼン:世界のビール屋さん『びあ蔵』)